2026年2月7日(土)⇒ 2月23日(月・祝)午前9時~午後5時 ※入館は午後4時30分迄
【写真家 在館予定日】
2月:7(土)/ 8(日)/ 11(水・祝)/ 14(土)/ 15(日)/ 21(土)/ 22(日)/ 23(月・祝)
高知県立歴史民俗資料館 2Fエントランスホール
写真展のみの観覧は無料
森に漂う重厚で温和な気配を感じたくて四国の幾多の森を訪ねてきた。
人の手が入らない奥山の、太古からの遺伝子を引き継ぐ由緒正しい原生の森を憑かれたように彷徨い歩き、気が付けば30数年が経った。
戦後の国の森林政策によって伐倒されてきた奥山の森は、今では僅かな面積が点在するのみである。そしてその森が今、気候変動の影響に晒されている。乾燥を続ける森の表土は水分を保つことができず堅固になり、数百年を生きたであろう融通の効かない老木は、呼吸困難と水分不足に喘いでいる。あと数十年もすると、この原生林たちは幻のように消えて無くなるのではないか。そんな杞憂が心に浮かんだりもする。僅かばかりの四国の原生林。そこに息づく多様な命の躍動に対峙し心を解き放つ時、それは自身にとってこの上もなく幸福の時間である。
森に佇んで樹冠を見上げる。
渡る風が梢を揺らす音を聞きながら、いつまでも永遠に、この至福の場所が循環するようにと願う。
天然写真家
